公園に防犯カメラを設置した場合に告知義務はある?利用者や地域住民への周知方法も紹介
公園は地域の人にとって憩いの場であり、安心して過ごしてもらうためには安全対策が不可欠です。防犯カメラの設置が有効な手段の一つですが、告知すべきかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、公園に防犯カメラを設置した場合に告知義務があるかどうかについて詳しく解説します。利用者や地域住民への周知方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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「防犯目的」でカメラを設置する場合は告知義務はない
個人情報保護法第21条第4項4号では、「取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合」において、告知義務はないと定めています。公園に防犯カメラを設置する場合、利用目的が明確だと判断されるため、告知義務はありません。
ただし、防犯カメラが作動していることを明示すると犯罪抑止につながり、プライバシーを守りたい方や撮影を快く思わない方にも配慮できます。
公園に防犯カメラを設置する際は、地域住民と良好な関係を築くためにも周知した方が無難です。
公園の利用者や地域住民に周知する際に伝えるべき内容
防犯カメラの設置を告知する際に、何を掲載するかは法律で細かく規定されていません。
しかし、公園の利用者や地域住民が安心できるように、できるだけ詳細に伝えることをおすすめします。
具体的には、以下の内容を丁寧に説明しましょう。
● 運用実施主体の名称・連絡先
● 防犯カメラを設置する目的(メリット)
● 防犯カメラの設置場所・撮影範囲
● 防犯カメラから生成または抽出などするデータの概要
● 生成または抽出したデータの保存期間
防犯カメラの設置を告知するときは、誰が読んでも理解できる表現を用いることが重要です。必要に応じてイラストを用いたり、多言語化したりするのが良いとされています。
公園に防犯カメラを設置した旨を利用者や地域住民に周知する方法
公園に防犯カメラを設置する場合、告知義務はないものの周知した方が利用者や地域住民に配慮することができます。下記では、具体的な周知方法を5つ紹介します。
看板や標識を設置する
利用者に向けて周知するためには、公園内に防犯カメラの存在を知らせる看板や標識を設置する方法が有効です。「防犯カメラ作動中」や「公園利用者の安全確保のために防犯カメラを設置しています」など、端的に情報を記載しましょう。看板や標識は、公園の出入り口や遊具など、人の目に入りやすい場所に設置するのが効果的です。利用者が防犯カメラの存在を認識できれば、安心して過ごせるようになります。
説明会を開催する
防犯カメラの設置前後に、地域住民を対象とした説明会を開催するのも有効な方法です。自治体が地域住民に対して直接説明すれば、防犯カメラへの理解度を深めたり、不安を取り除いたりすることができます。また、住民からの質問や意見も受けることで、自治体への信頼度も高まるでしょう。
回覧板やチラシを配布する
説明会に参加できない住民に対しては、回覧板やチラシで周知するのがおすすめです。特に高齢の利用者が多い場合は、インターネットを使用しない方法で情報を届けましょう。
回覧板やチラシには、簡潔で分かりやすい表現を用いて防犯カメラを設置する目的や効果などを記載します。トイレや更衣室などプライバシーの問題が生じやすい場所の近くに設置する場合は、撮影範囲を示す地図も添えると理解を得やすいです。
自治体の広報誌やウェブサイトに掲載する
自治体が発行する広報誌やウェブサイトに、防犯カメラの設置に関する情報を掲載することも周知方法として有効です。広報誌では地域全体に向けて情報を発信できるため、防犯カメラを設置した背景や効果についても詳細に伝えられます。特に安全性向上の取り組みとして、周知することが大切です。
また、ウェブサイトにも同様の内容を記載しましょう。FAQ(よくある質問)形式で疑問に答えるページを作ると、住民が自分で調べやすくなります。
SNSを活用する
最近では、自治体がSNSを活用して情報を発信するケースも増えました。SNSを活用すれば、迅速に防犯カメラに関する情報を伝えることができます。特に若い世代やスマートフォンを利用する住民に対して、周知したいときに効果的です。SNSは双方向のコミュニケーションが可能なため、信頼関係を築きやすいというメリットもあります。
防犯カメラの設置を周知して利用者や地域住民の不安を取り除こう
公園に防犯カメラを設置する場合、利用者や地域住民に周知することが大切です。告知義務はありませんが、防犯カメラに対して理解を得たり、不安を取り除いたりすることができます。
利用者や地域住民に防犯カメラの設置を周知する際は、目的や設置場所、データの概要などを丁寧に説明しましょう。公園の防犯カメラには顔がはっきり映り込むため、プライバシーや情報漏えいを懸念する人も少なくありません。
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