クラウド型防犯カメラの考察、長期間録画について考える。
クラウド型防犯カメラの普及の理由として、長期間録画の必要性が挙げられます。
防犯カメラにおける録画期間とその必要性について考察し、長期間録画を行うことのメリットや、そのための有効的な活用方法も紹介します。
長期間録画の必要性
防犯カメラの録画期間について施設の種類によって求められる期間に違いがあります。
防犯協会奨励のほか、企業や施設管理の実情を調査すると、以下のような目安である事がわかります。
施設の種類 |
データの保存期間の目安 |
自宅 |
3日〜1週間程度 |
マンション・アパート(集合住宅) |
1週間〜1ヶ月程度 |
コンビニエンスストア・店舗 |
1週間〜1ヶ月程度 |
金融機関 |
1ヶ月〜1年間程度 |
防犯協会・警察関係 |
2週間〜1ヶ月 |
この調査結果を見ると、防犯カメラの要件としては、約1ヶ月程度の録画期間で対応出来る事がわかります。
したがって、クラウド録画、またはエッジ・クラウド録画(エッジに録画してクラウド経由での取り扱い)での仕様は、1ヶ月を基準に選ぶ事が適切と判断できます。
長期間録画でクラウド録画サービスを利用するメリット
インターネットエグレスに注意
クラウド録画を選択する場合、遠隔地から録画データを取り出すメリットがありますが、一方クラウドの録画容量に応じて毎月のコストは跳ね上がりますので、概ね1ヶ月を選択するのが良いでしょう。
一方遠隔地からライブ映像を確認する目的でクラウド型を利用する場合には、録画期間を最低限にして費用を抑える選択がありますが、一方、近年のクラウドサービスでは、カメラ映像をクラウドに送信する費用は重量課金の対象にならないものの、クラウドに録画した映像、または一旦上がった映像をパソコンなどで確認する、ダウンロードの場合には重量課金が発生します。「インターネットエグレス」という用語を使いますが、例えば、「WASのエグレス費用は法外に高い」などの記事が掲載されていますので、クラウドサービスを利用する際は十分注意が必要です。
有効的な活用方法
クラウド録画サービスは、カメラ以外の機器が不要で、サイバーセキュリティにも対応でき、大変便利なサービスですが、一方録画期間によるコストの検討、インターネットエグレス費用など事前に注意しなければ予定外の費用が発生してしまうリスクがある事がわかりました。
「1ヶ月の録画期間で良い」とするならば、録画はエッジで行うけれど、録画データの取り扱い、映像を遠隔地からリアルタイムに安全に確認し、取り扱う事ができるクラウド経由のアクセス方式を持つエッジ・クラウド型がとても有効です。
最大30日の録画期間の制限がありますが、費用も安価で、クラウド型での利用ができるメリットがあります。
長期間録画を支える技術
現在、製品によっては高画質ながらもコンパクトなファイルサイズを保持できる技術や、クラウドサービスを利用して、物理的なストレージの限界を超えた記録が可能なものもあります。これらの技術の活用は、長期間録画の実現に大いに寄与しています。
防犯カメラの用途でエッジ・クラウド型を利用するメリットに対し、より長期間、例えば3ヶ月から1年の長期間の録画が必要な場合でも、オプションで対応できるクラウドサービスも登場していますので、検討に加えて比較する事をお勧めします。
まとめ
防犯カメラの長期間録画は、30日間を選ぶのが一般的です。
クラウド型に切り替え、30日間録画の仕様を選択する事は大変有効ですが、一方インターネットエグレス費用などよく表現されていない課金形態が存在している事は注意が必要です。
エッジ・クラウド型や、長期間の録画が必要な場合には、オプションで対応できるクラウドサービスが登場していますので、注意して検討する必要があります。
POLICENET®️はオプションで長期間のクラウド録画に対応しています。